楽天スーパーSALEで半額にしたときの利益の計算
楽天スーパーSALEで半額にすると、売上が半分になるだけでなく、ポイント変倍の原資や店舗クーポン、広告費が重なって、手元に残る額は大きく減ります。楽天市場の料金ページと消費者庁のガイドライン(いずれも2026年10月18日確認)で確かめられる範囲で、楽天SALE クーポン・ポイント利益試算に入れて計算した結果をまとめました。
公開:2026年10月18日 最終更新:2026年10月18日 執筆:板野 克基(株式会社ブライトアセット) 編集方針
要点
- 半額にしたときの1個あたりの利益は「SALE価格 − 店舗クーポン − 手数料 − ポイント原資 − 広告費 − 原価」です。
- 店舗が負担するポイント原資は、楽天会員の購入金額税抜100円につき1ポイント(1円)です。ポイント10倍にすると、税抜の約10%になります。
- 計算例(通常6,000円・原価1,500円)では、通常時に3,845円残る商品が、半額・ポイント10倍で927円、広告費200円と店舗クーポン300円を加えると485円になりました。同じ利益額を得るには、通常時の約7.9倍の個数が必要です。
- 「半額サーチ」など特集枠への掲載条件や申込み方法は、出店者向けの管理画面(RMS)で案内されていて、今回、公開されているページでは確認できませんでした。条件はRMSの案内で確かめてください。
半額で店舗が負担するもの
| 費用 | 楽天市場の料金ページなどでの扱い |
|---|---|
| 値引き額 | 通常価格との差。全額が店舗の負担 |
| 店舗クーポン | 店舗が発行したクーポンの値引き額は店舗の負担 |
| ポイント原資 | 購入金額1商品ごと税抜100円につき1ポイント(=1円)。送料を「込」にしている商品は送料にも付与率がかかる |
| システム利用料 | 売上に料率がかかる(料率はプランと月間売上高で変わる)。ほかに「安全性・利便性向上のためのシステム利用料」が月間売上高の0.1% |
| 楽天ペイ(楽天市場決済)利用料 | 月間決済高・平均決済単価の区分で2.5〜3.5%(最小区分で3.5%) |
| 広告費(RPPなど) | SALE期間に使った広告費を、売れた個数で割った額 |
システム利用料の料率はプランと月間売上高で変わります。この記事の例では、手数料の合計を売上の10%と置いています。自分の料率は楽天市場の出店費用・手数料一覧で確かめてから入れてください。楽天が負担するポイントやクーポンは、店舗の費用ではないので入れません。
計算例:通常6,000円の商品を半額にする
通常価格6,000円(税込)、原価1,500円(仕入れ・送料・梱包の合計)、手数料10%の商品です。楽天SALE クーポン・ポイント利益試算で計算しました。
| 条件 | 1個あたりの利益 |
|---|---|
| 通常価格6,000円(ポイント1倍・クーポンと広告なし) | 3,845円 |
| 半額3,000円・ポイント10倍 | 927円 |
| 半額3,000円・ポイント10倍・広告費200円 | 727円 |
| 半額3,000円・ポイント10倍・広告費200円・店舗クーポン300円 | 485円 |
半額・ポイント10倍の行を手で計算すると、手数料が 3,000 × 10% = 300円、ポイント原資が 3,000 ÷ 1.1 × 10% = 約273円で、3,000 − 300 − 273 − 1,500 = 約927円です。最後の行は、クーポンを引いた支払額2,700円に手数料270円とポイント原資約245円がかかり、2,700 − 270 − 245 − 200 − 1,500 = 約485円です。どちらもツールの結果と同じでした。このツールは、ポイント原資をクーポン値引き後の支払額(税抜)にかけて計算しています。
通常時の3,845円に対して485円なので、同じ利益額を得るには約7.9倍の個数が必要です。半額にするかどうかは、「SALEで何倍売れる見込みがあるか」と比べて決めます。
赤字にならない最低価格
原価と広告費を、手数料とポイント原資を引いた残りの率で割ると、赤字にならない最低のSALE価格が出ます。上の例(ポイント10倍・広告費200円・クーポンなし)では、1,700円 ÷(1 − 10% − 10% ÷ 1.1)= 約2,102円で、割引率でいうと約64.9%までです。ツールでは「赤字にならない最低SALE価格」と「この割引率で赤字にならないポイント倍率」が同時に出ます。
ポイント倍率を上げると、利益は1倍ごとに税抜の支払額の1%ずつ減ります。この例では、半額・広告費200円のまま、ポイント1倍なら973円、20倍なら455円でした。
通常時の利益を月額出店料まで含めて確かめる楽天市場 利益計算(無料・登録不要)→「通常価格」の表示で気をつけること
「通常価格6,000円→3,000円」のように過去の価格と並べる表示(二重価格表示)は、比べる価格が実際に販売されていた価格でないと、景品表示法の不当表示になるおそれがあります。消費者庁の「不当な価格表示についての景品表示法上の考え方」では、一般的には、セール開始時点からさかのぼる8週間(販売期間が8週間未満ならその期間)のうち、その価格で販売されていた期間が過半を占めていれば「最近相当期間にわたって販売されていた価格」とみてよいとしています。ただし、その価格で販売されていた期間が通算2週間未満の場合や、その価格で販売した最後の日から2週間以上たっている場合は当たらないとされています。SALEの直前だけ値上げして半額に見せる表示は避けてください。個別の判断は、ガイドラインの原文と楽天市場のルールで確認してください。
半額にする前の確認
- 「通常価格(税込)」「原価」「販売手数料・決済手数料などの合計(目安)」を入れ、「SALEの割引率」に50と入れます。
- ポイント倍率に、店舗が負担する倍率(通常の1倍を含む)を入れます。5倍なら5です。
- 店舗クーポンと、SALE期間の広告費を売れる個数で割った額を入れます。
- 1個あたりの利益と「通常時の約○倍の個数が必要」の表示を見て、売れる見込みと比べます。
- 比べる「通常価格」が、直近8週間の過半で実際に販売していた価格かを確かめます。
このツールは1商品ずつの試算です。手数料は「支払額×料率」の目安で、実際の請求額は楽天の規定と請求明細で確認してください。
まとめ
半額にすると、値引きに加えてポイント原資・クーポン・広告費が重なり、1個あたりの利益が通常時の数分の1になることがあります。最低SALE価格と必要な個数を先に出し、「通常価格」の表示が実際の販売価格に基づいているかも確かめてから参加を決めてください。広告費の上限は損益分岐ROASの考え方で決められます。
出典
- 月額コストと手数料の詳細|楽天市場出店(2026年10月18日確認)
- 消費者庁「不当な価格表示についての景品表示法上の考え方」(2026年10月18日確認)
楽天スーパーSALEやお買い物マラソンの店舗向け。半額設定・店舗クーポン・ポイント変倍の原資・RPP広告費を重ねたときの1個あたり利益と、赤字にならない割引率・ポイント倍率の上限を試算します。
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